Ultrasuede®は廃棄する物を裂き織の技術でアップサイクルする (株)幸呼来Japanの取り組みに共感し、幸呼来が展開する新たな残反活用の可能性を表現・提案するライン、SACCORA Featuring series商品へ残反素材提供を行いました。
廃棄するはずであったあまり布(残反)は、幸呼来の裂き織技術により新たな生地に再生、クッション、ブローチ、ヘアゴムアクセサリ、ポーチへと生まれ変わりました。
Ultrasuede®は、サステナビリティ(持続可能性)は21世紀の世界における最重要の共通課題と捉え、「責任ある製品づくり」を通じたカーボンニュートラル社会実現に貢献すべく、様々な角度からアプローチを行っています。
企業が持っているあまり布(残反)を活用し、裂き織の技術を使って新しい生地に再生。今までにない価値を持つ素材として生まれ変わらせます。
織作業を担当するのは、地域の支援学校などで先織を学んできた障碍者や、地域の伝統技術を継承する裂き織サークルのメンバーを含む「幸呼来Japan」チーム。
廃棄されてしまう布、細々と受け継がれる伝統工芸。「埋もれたままではもったいない」ものばかり。 幸呼来は「裂き織」を通じて、社会の「もったいないを、もっとゆたか」に変えるイノベーション事業に取り組んでいます。
「裂き織」の起源は江戸時代中期。寒冷な気候のため綿や織維製品が貴重だった東北地方にあると言われています。貴重品として「使い切る」文化の中で、「暮らしの知恵」として裂き織技術が発展していきました。当時は日常生活に用いる衣類や布団などの布を、裂いて細く繊維状にし、ねじりながら織り上げていました。
近年は、繊維製品が手に入りやすくなり、裂き織はあまり織られなくなりましたが、一方で、その独特の風合いや芸術性、古布や残反(生地の残り)を利用するという特色が注目され、デザイン性の高い環境に配慮した素材として見直されてきています。単なるリサイクル技術ではなく、布への愛着、大切に扱う気持ちも織り込まれています。
裂き織は、その工程のほとんどが人の手で行われます。布を細く裂いてよこ糸をつくり、経糸を通した織り機で一段一段ていねいに織り込んでいく。人の手を通じて、ものを愛おしむ気持ちも一緒に織り込まれ、機械では表現できない暖かみのある独特な風合いを生み出しています。